精神疾患を乗り越えた一級建築士の雑記

資格やボードゲームについても語るよ

一級建築士学科試験まであと4ヶ月!これから何をするか?

もう春ですし、学科試験の話でもしますね。わたしが受験したのは2年前なので、記憶が曖昧ですが、自分が何をしたかを書いていきます。

わたしは総合資格の2年コースに通っておりました。2年コースとは、受験資格が得られる2年前から、2年にわたって学科試験対策講座を受講し、学科に合格したら製図試験を移れる、というカリキュラムでした。2年間で120万円…。修士2年のわたし、よく躊躇せずに申し込んだな、と思います。

学科試験対策講座に2年間、一応ちゃんと通ったわけです。が、正直宿題は全然やってませんでした。入社1年目は建設現場の管理の仕事をしていたので、土曜日も隔週で出勤しておりました。そのため、仕事して帰るだけの毎日じゃ、宿題なんてできません。その代わり、授業だけはほぼ皆勤賞です。

そんな感じだったので、受験する年の4月の時点で、模試の点数は67点でした。焦りました。でも仕事は忙しい…。5月から部署を異動して時間ができたため、それから気合い入れて勉強しました。実質2ヶ月半。なぜか点数がどんどん上がりました。

 

4月:67点

5月:79点

6月:91点

7月:103点

学科試験本番:103点

 

きれいに12点ずつ上がっていったので、はっきり覚えています。なぜここまで急激に上がったか。これは、2年間学科講座をしっかり受講していたために基礎がある程度わかっていたからだと思います。

5月からやったことは、苦手だった法規と構造を中心に繰り返し演習。電車の中では、総合資格の教材「トレイントレーニング」を使用して計画と環境設備、施工の暗記を繰り返し。1問に30分かかったって、気合いで続けました。すると、あるとき突然、霧が晴れたように解るようになったのです。

法規は、6月の模試までは時間が足りずに全て解き終えられなかったのに、7月の模試では、15分も時間が余り、しかも28点もとることができました。

構造は最初、とにかく文章問題が苦手で、そもそも文章の意味が理解できず、テキトーに回答していた状態でした。ところがこれもだんだんと理解できるようになり、最終的には、計算問題よりも文章問題の方が得意になりました。

 

各科目の勉強方法

各科目の、くらりは流の勉強方法をまとめておきます。総合資格の教材名ばかり出てきますが…。

学科1(計画)

  • 基礎段階(4月まで)

学科講座を受けながら、モジュール寸法を頭に入れていく。身の回りの、たとえば自分の家の各所の寸法を計ると、急に覚えやすくなる。

  • 追い込み段階(5月~)

とにかく建築作品集の暗記。ときどきトレイントレーニング。電車内や昼休みなど、空き時間でしか勉強していなかった記憶。自分が訪れたことがある建物から覚えていくと、いつのまにかある程度の数を覚えていた。

 

学科2(環境・設備)

  • 基礎段階(4月まで)

学科講座を受けながら、自分が苦手なところと、あっさり覚えられるところを把握しておく。覚えられるところは今のうちに覚えておく。

  • 追い込み段階(5月~)

苦手なところを中心に、ひたすらトレイントレーニングの繰り返し。得意なところも忘れないように、しっかり解く。どんなに頑張っても覚えられないものは捨てる。が、空調設備などの仕組みは苦手だったけどなにが何でも覚えた。公式は、公式のままではなく、文章題の解説の文章で覚えた。

 

学科3(法規)

  • 基礎段階(4月まで)

学科講座を受けながら、とにかく線引き。赤鉛筆、青鉛筆、蛍光ペン6色をつかって、自分流の色分けをした。問題を読んだらすぐに回答を見て、法令集を引き、キーワードに印をつける。色鉛筆のため、線を何度も重ねていくと、よく出題される部分の色が濃くなっていく。1問に1時間かかっても、とにかく根気よく続ける。

  • 追い込み段階(5月~)

とにかく繰り返し問題を解き、線を引き続ける。たとえば「もしくは」や「かつ」、「いずれか」などの接続詞を目立つようにしたり、「建築主」なのか「建築主事」なのかなど、主語が目立つようにしたりしていくことで、該当ページを開くとこれらのキーワードが目に入る。主語を問われている場合は一瞬で答えがわかるし、しっかり読まなければならない場合も、接続詞を先に見ておけば読むのが早くなる。なにより、法令集は引けば引くほど早くなるため、毎日続けることが大切である。

 

学科4(構造)

  • 基礎段階(4月まで)

まずは計算問題を一通り解けるようになるまで繰り返し続ける。公式は、このときに出来る限りの覚えておく。

  • 追い込み段階(5月~)

ここからは文章題を中心に行う。まずは計算問題で使う公式が、文章題として出題されている過去問からはじめて、文章題に慣れる。その後、その関連問題から範囲を拡げていく。どんなに頑張っても覚えられないものは捨てる。

わたしが苦手だった範囲は、構造計算ルートと、風荷重の部分だ。構造計算のルート2とかルート3とかが覚えられない場合、まずどの構造形式がどのルート名になっているのかを覚える。その後、構造によって異なる部分を覚えれば、おのずと問題が解けるようになってくる。風荷重については、気合いで覚えたので、特に方法はありません…笑

 

学科5(施工)

  • 基礎段階(4月まで)

暗記を始める前にまず、各工事がどのような、ものなのかをイメージできるようになるために、現場の写真や動画を見る。近くにあるのなら、現場を覗いてみるのもいい。わたしは現場勤務だったため、過去問で出てきた部分を現場でチェック、なんてこともしてました。

  • 追い込み段階(5月~)

ひたすら暗記。語呂合わせでもなんでもいいから暗記。理屈を理解できるのならもちろんその方がいいが、数値ばっかりだから結局暗記になってしまうため、特にやり方も何もないです…笑

 

ところどころ書きましたが、どんなにやったって覚えられない部分は少なからずあるかと思います。そういったところを捨てる勇気を持ちましょう。120点満点をとる必要はないので、各科目、少しくらい捨てたって痛くも痒くもありません。それよりも、全体的に中途半端に覚えていることが致命的です。少しくらい捨ててでも、絶対に解ける問題を1問でも増やすことが大切なので、少し頑張れば解けるようになりそうなところを、何度も繰り返し練習しましょう。

また、わたしは総合資格に通っていましたが、もちろん、独学だってやることは同じはずです。まずは4月末までに、基礎を完璧にすることを目指して、頑張ってください。

 

平成31年度版 1級建築士試験学科厳選問題集500+125

平成31年度版 1級建築士試験学科厳選問題集500+125