精神疾患を乗り越えた一級建築士の雑記

資格やボードゲームについても語るよ

だれもわかってくれない ことについて

わたしが適応障害になったのは、パワハラ上司が原因でした。

人によってあからさまに態度を変え、いつも誰かの悪口を身近な人に言い、自分が嫌いな人に対してはほんの些細なことで怒鳴ってばかり。人の話なんて聞いてくれません。

そのパワハラ上司の言葉でわたしが傷つき、思い詰めていることも気づかず、「どうせ気にしてないんだろ」と決めつけているような人でした。

 

今後、復職にあたって部署を移動しますが、また、合わない上司がいる可能性があります。でもそれを乗り越えるために、自分が何か変われないか、と思っていたときに見つけたのがこの本です。

だれもわかってくれない:あなたはなぜ誤解されるのか

だれもわかってくれない:あなたはなぜ誤解されるのか

 

 

印象的だった言葉は、

パワーを持つ人が誰かを認識しようとする場合、それにかかる時間とエネルギーを最小限にしようとしている。

ということでした。「パワーを持つ人(上司と仮定)」は、「弱い立場の人(部下と仮定)」に対して、時間をかけて理解する必要がないと、無意識に感じているそうです。

そのため、第一印象や、大分類(例えば、「最近の若者は~」のような)での思い込みにより相手を判断するため、弱い立場の人の本質をなかなか見ようとしないだけでなく、

パワーがある人は、あなたについて何ひとつ考えてくれない

ようです。また

パワーがある人は、弱い立場の人に対する見方が歪む可能性がある

とのことで、結果的に、「あいつは○○だから」という、事実とは異なる判断が生じてしまうそうです。

 

つまりパワハラ上司が、わたしが思い悩んでいることに気がつかなかったのは、わたしに対して「悩みがなさそう」だと判断したために、気がつき得なかったことのようです。

 

では、そんな相手と出会ったとき、わたしは何をすればいいのでしょうか。

本書にはこのような文もありました。

あなたは、上司に課せられている目標が何かを知っているか?

これはわたしにとって衝撃でした。確かに知りませんでした。

やり方だけ教えられて頼まれた仕事の、本来の目的がわからず困っていたことが多かったのですが、それももしかして、わたしが知ろうとする努力が足りなかったのではないか?と。

休職する直前は、パワハラ上司に対して、「この人はわたしを傷つけようとする恐ろしい人だ」という恐怖感しかなく、相手の立場に立って考えることなんて全くできなくなっていたのは事実です。

ですのでそうなる前に、もっと近づき、上司の目標を知る努力をすればよかったのか、と思いました。

 

今回のパワハラ上司は、まわりの先輩たちからも「人としておかしい」と言われているほどでしたが、でもそれでも、先輩たちは心を壊さずに仕事し続けているのです。

わたしも変わる必要がある、と考えさせられる本でした。